ロイヤルプレコのラインについて

2007/5/21

プレコ王国のお問い合わせでロイヤルプレコのラインに関するご質問を頂きました。 このコラムで回答させて頂きたいと思います。

ご質問

ゴールドロイヤル(18CMぐらい)のバンドについてです。 1年半ぐらい前に購入したのですが、購入時(12CM)にはまっすぐだったバンドが 最近では途切れたり、曲がったりして不規則なバンドになってしまっています。 流木を入れているのですが、毎回張り付いている格好が尾鰭が曲がった格好でいます。 それが原因なのでしょうか? 水槽も60CMと決して大きなモノではないので窮屈なのでしょうか? 実は1年前に6CMぐらいのゴールドロイヤルを購入してやっと良い色が出てきたのですがそいつも同じようになるのかと不安です。

回答

ロイヤルプレコのラインは成長と共に変化していきます。 ラインの数も増えていきます。

私の経験上のことですが、 一般的にラインが成長につれ分裂すると思います。 それぞれ個性があるのですが、個体ごとに、 普通に真ん中から分かれていくものもいれば、 片方は太く片方は細く分かれるものもいます。

時に、ラインの両サイドが細く分裂していくものもいます。 これが一般的に「ダブルライン」と呼ばれるものです。

細く分かれたラインも成長するにしたがって、太くなっていきます。 この繰り返しが随時行われるのでやはり、いつ見てもダブルラインと感じられる ということだと考えます。

その成長過程で 何らかのストレス(同種間の喧嘩・プレッシャー・狭い環境)で 素直に大きくならなかった場合や、 逆に、餌が豊富でとり異常に早く大きくなった場合などに ラインに微妙な変化があります。いわゆるイレギュラーなラインです。

自然界においても、飼育下においても起こりうることだと思われます。 当然、もともとイレギュラーの要素を持つもの、ラインが太目のもの、細めのもの、 不規則になるもの、多いもの、少ないもの等々いろいろおりますので、一概に全てがこれにはまるとはいえません。

喧嘩をして、表面がこすれた場合もラインが違った感じに再生することもあります。

あと、個人的な感想としては輸入されてくる大型個体はまっすぐ整ったラインを持つものが多いと思われます。 (ただし、コロンビア産スポットロイヤルは除く。また、ワイルド個体のイレギュラーは貴重なので、それはそれで個人的には欲しい個体です。) まっすぐなラインを望まれる方は大型個体を購入されるのが近道かも知れません。

ロイヤルプレコは飼育下での繁殖例が無い(私の知る限りはですが)など、まだ未知の部分が非常に多い種類です。 成長過程などの詳細も、まだあまり解明されていないものと予想しています。 このようなラインの変化を観察し、色々と思考をめぐらせるのもロイヤル飼育の面白いところかもしれません。

各々が気に入って手にいれたロイヤルプレコ達。 果たしてどのように成長していくのでしょうか?