高級金魚/珍品金魚 販売実験

2008/1/15

Geekなぺーじ管理人です。 ブルックスペット(卸)/おおぞら観魚園(ショップ)/Geekなぺーじ(システム)の三者共同で金魚販売実験を行います。 扱う金魚は、主にレア物や珍品系の高級金魚です。

今まで、観賞魚業界では問屋にある魚をショップが仕入れ、それを販売するのが一般的でした。 ショップは、問屋から仕入れた魚を店舗で飼育し続けながら販売をします。 仕入れた魚が途中で死んでしまうと、ショップは仕入れ代金を回収できません。

レアな魚というのは、レアであるため高価です。 そして、高価な魚は高価であるため売れないリスクが高くなります。 高価な魚は、売れずに魚の寿命を迎えたときショップに対して発生する損失を上昇させます。

地味だが超珍品といった玄人好みな商品カテゴリもあります。 このカテゴリの生体は、眼が飛び出るほど高価ではありませんが、地味であるため一般ウケしない事が多いです。

そのような理由から、激レアな魚であっても、売り切る自信が無くてショップが購入せずに卸問屋に残ってしまう個体が存在します。 そして、卸問屋に残ったままになるということは、マーケットに姿を現さないということに近いです。

これでは、在庫として抱え続けてしまう卸問屋にとっても、レア物を欲するマニアにとっても損です。 今回は、このような問題点を解決できないかという問題意識を持って、金魚の販売実験を行う事にしました。

無在庫販売システム

今回行う実験は、超高級金魚限定でショップが在庫を抱えずに代理販売を行うというものです。 金魚の画像や映像を掲載して販売窓口になるのは、おおぞら観魚園ですが、金魚はブルックスペット(卸)にいます。 顧客への発送もブルックスペットが行います。 このとき、送り主はおおぞら観魚園名義になります。

ネット上で販売を行うのは、ショップであるおおぞら観魚園です。 注文の受付、顧客対応、集金を担当します。

その仲介をするのが、Geekなぺーじ管理人です。 写真撮影、映像撮影、Webサイトを含むシステム作成と運用を担当します。

業務フローは以下のようになります。

おおぞら観魚園としては、在庫リスクなしで超高級金魚を販売できるというメリットがあります。 ブルックスペットとしては、高級過ぎてショップが手を出してくれない金魚を販売できるというメリットがあります。 Geekなぺーじとしては、仲介手数料を得られるというメリットがあります。 そして、顧客としてはマーケットに出ていなかったレア金魚の存在を知り、購入する手段を得られるというメリットがあります。

おおぞら観魚園ショップサイトをリニューアル

今回の実験を行うため、おおぞら観魚園さんのショップサイトを完全リニューアルしました。 ドメインの取得、コンテンツ制作、CMS(Content Management System、コンテンツ管理システム)作成まで全て無料で行いました。 (ちょっとサービスし過ぎたかも。。。)

CMSというのは、Webサイトの文章や画像の更新などを簡単に管理をするためのソフトウェアです。 今回、私が自作したCMSを使うと、全てWeb経由でショップサイトへの商品情報管理ができるようになっています。 例えば、特定の個体が売り切れになったら、売り切れボタンを押すだけでWeb上の商品表示も「売り切れ」になります。

今回リニューアルしたのは、おおぞらさんのネットショップ運営負荷を軽減するためです。 今まで、ホームページビルダを使って自前でサイトを作成されていましたが、それが大きな負担であったそうです。 今後は、ホームページビルダーなどのホームページ作成ソフトを一切使わずに、Webサイトをクリックするだけで商品管理ができるようになる予定です。

管理用プログラムは今回用に全てゼロから作ったのですが、 商品画像UPや、売り切れ設定などを全てWebクリックだけで出来るように色々と作りこんでいたら、結構時間がかかってしまいました。。。 (私はWeb制作はプロではないので、色々と突っ込みどころが多いとは思いますが。。。)

リニューアルしたサイトの中に「レア金魚コーナー」があります。 このコーナーでレア金魚販売実験は行われます。

何故、実験内容を公開するのか

現状では、このシステムがマーケットにどこまで受け入れられるか、運用上の問題点は無いか、などを吟味するために「実験」として運用を行います。 Geekなぺーじ管理人の思想として、このような実験は可能な限りオープンに行った方が良いというものがあるため、今回はブルックスペットさんとおおぞら観魚園さんの許可を頂いて、全てを公表した上で販売を行います。

このようなシステムは、インターネット上ではあまり目新しいものではありません。 しかし「観賞魚」という世界では、生体販売として行っている事例は、非常に少ない(もしくは皆無)であると思われます。 今後、ここでこれを公表した事によって、同様の事を行う卸問屋が増えるかも知れませんが、それによってマニアがより良い個体を手に入れる機会が増えるのは喜ばしい事だと思われます。

今後の展開

IT業界(主にWeb系の業界)では、様々なオンライン販売手法が確立されています。 しかし、観賞魚界でそれらの技術や手法を利用しているショップは非常に少ないのが現状です。

今後、実験的に色々と行ってノウハウを蓄積していきたいと思っています。 公開可能なノウハウは、プレコ王国のコラムとして公開していくかも知れません。