近年のプレコ動向
昨年辺りから、プレコの入荷時期がずれて来ているのを感じるようになりました。
過去の例で判りやすかったのは、やはりインペリアルゼブラです。 今でこそ、入荷が難しくなったインペリアルゼブラですが、 コンスタントに上陸している時代は主に春先〜5月でした。 しかし、入荷ほぼストップとなる少し前といえば やはり時期がずれていました。 しかも、後半はSMサイズ〜Mサイズのものが多くなってました。
大型で混泳むきの人気のあるオレンジフィンアーマードも上陸時期といえば12月が主でした。 2007年は、4月となった今上陸しています。 サイズも例年と違っています。 今までは殆どと言って良いくらい30cmクラスだったのが、今年は20cm以下のサイズも例年になく見ることが出来ました。
サイズが小さいものといえば、今年は
- ブルーフィンぺコルティア(例年から推測すると少ない年)
- ゴールドラインプラチナゼブラ
- オレンジロイヤル
- ウルトラスカーレット(ここ数年)
- ギガンテプレコ(昨年稚魚が、初めてまとまって上陸)
など、例年よりさらに小さいサイズの物が上陸しています。 昨年春に多く見られた、オレンジフィンレオパードトリムのベビー(ノーマル)は今年はほとんど見られません。
逆に例年見られない珍種のムスタングトリムなどは今年に限ってよく入ってきます。 今年はプレコの上陸パターンが完全にずれているというか・・・・読みにくくなってます。
一時ストックされ、季節遅れで送られてくるためなのか・・・。 稚魚を発送するには、それなりのリスクがあるはずなのですが。
稚魚がやって来出すと翌年その種類が あまり見られなくなる傾向があります。 そんな心配もしていますが
ベビーサイズが来るようになった理由は何が考えられるのでしょうか?
- 繁殖可能になった? 何らかの形で生産が出来たのでベビーサイズが送られてきたのか?
- プレコの数が減った。 捕獲数が減ってきたため、今まではリリースされていたサイズがキープされそれが送られてきている。
- 商業的に小さなものは1 BOXあたり数多く発送できるため1匹あたりの輸送コストを抑え価格に反映している。
1.なら、飼育技術の進歩として喜ばしいことです。
3.なら、消費者側としては手に入れやすくなります。 しかし、価格面では小さくなったとはいえ、それ程の変わりは無い様に思えます。 (輸送費原油の価格等を含め)プレコのサイズ面との相殺状態です。
2.が一番懸念されます。 稚魚が採集されると翌年以降が激減するかもしれません。
激減の理由として、地球温暖化や気象異常。 そして開発。 これも影響しているのかもしれません。
実はこれが一番怖かったりしますね。 開発と保護。 矛盾している感じもしますが、これも現実です。
少なくなってきているということで逆に乱獲が懸念されますが、 基本的には観賞魚として扱われる漁獲は食用量に比べると微々たる世界です。
確かに近年は例年以上にプレコを入手するのが難しくなってきました。 今は業者間でのことかもしれませんが、いずれは消費者間での競争になってしまうかも知れません。 プレコに携わっているものとしては複雑な気持ちです。