ブルーフィンとゴールデンブルーフィン

2007/2/5

ブルーフィンぺコルティアとゴールデンブルーフィンぺコルティア(共にL-128)は 上品なスタイルと美しさを兼ね備えているベネズエラ産のプレコです。 (背ビレの高いゴールデンブルーフィンは特別にレモンフィンと呼ばれています。)

深い青色のブルーフィンペコルティアが日本に紹介されたときは非常に話題になりました。 そして、その翌年にはエメラルドのような色目のゴールデンブルーフィンぺコルティアが紹介されました。

通名にペコルティアが入っている為、ペコルティアと思われがちですが種類はPeckoltia spではなく、Ancistrini spとなっています。 オパールドットマグナム(L82)、ブルーフィンパナクエ(L239)、フォークテールパナクエ(L350)などが同じAncistrini spに分類されています。

長年プレコに携わっているとある傾向に気が付きます。 ブルーフィンぺコルティアが上陸している年には、ゴールデンブルーフィンの入荷が殆ど見られず、 逆にゴールデンブルーフィンの上陸する年にはブルーフィンぺコルティアの入荷を殆ど見ません。 これがここ数年(紹介されて以来ずっとかもしれませんが)見事に1年毎となっています。

一説によると、漁場を休ませているということを聞きました。 その年採取した場所では翌年採集せず、別の漁場で採集をするというサイクルを繰り返すそうです。 また、1年おきにする事により出荷調整を行い、価格を下げないという効果もありそうです。

水槽内で両方入っているととても美しい2種ですが、それぞれ1年おきに入荷されるため、同時に入手する機会は稀になります。 両方の種を入手したい場合、その年よく見かけるほうを手に入れて次の年を待つ事がお勧めです。 2006年はブルーフィンペコルティアの入荷が多かったので、2007年はゴールデンブルーフィンペコルティアの入荷が多くなるのではないかと予想しています。

他のプレコにもその傾向を見ることが出来ます。 ある年に、例年に無くある種のプレコがたくさん上陸した場合、翌年殆ど上陸を見かけることが少ない、もしくは殆どないということも確かにあります。 供給のほとんどをワイルドに依存するプレコという熱帯魚の面白い流通傾向ですね。

追記 : 2007/2/15

例年の傾向であれば2007年はゴールデンブルーフィンの入荷年だと思っていましたが、2007年2月にブルーフィンの入荷を確認しました。 例年だと12月以降はほとんど入ってこないオレンジフィンアーマードが、今年はまだ入ってくるなど今年の入荷傾向は例年と多少異なるようです。 「エルニーニョの影響か?」などと思ってしまいますが、真相は不明です。