仮死状態からの蘇生

2007/2/19

プレコの生息地は南米です。 南米は日本から見れば地球の裏側です。 プレコは遠い道のりをほぼ2日以上かけて、航空便で日本にやってきます。

輸送時は、酸素が入ったビニール袋が発泡スチロールの箱に入れられた状態で行われます。 プレコのサイズによっては2〜30匹、30cm以上の大きなものは1匹、時に2匹で送られてきます。

意外に思われるかも知れませんが、輸送時にプレコを保温するための保温材(簡易カイロ)は殆ど使われておりません (ただし、東南アジアからの便など、カイロを使っている場合もあります。 また、南米からの便でも使っている場合もあります。)。 国内輸送であれば当然使用(夏場以外)したいのですが、48時間となると途中で効果が切れて温度が下がり始めます。 途中で効果が切れてしまうと、急激に温度が低下してしまい、かえってプレコに負担になるからです。

実は、プレコは思っているよりは幅広い温度に耐えうるのです(と言ってもあくまで熱帯魚です)。 プレコは低い温度そのものよりも、極端な温度差に弱いのです。 そのため、急激な水温の低下は命取りです。

そんなこんなで、なんとか無事日本に到着したプレコには、時に仮死状態で付くものもおります。 放って置いたら★になる! 急いで蘇生を開始します!

徐々に温度をあげつつ水に慣らし、エアレーションをしっかりして祈る気持ちでせっせとお世話をします。 徐々に動きが回復してきたらほっとします。 翌日観察してみて、普通状態に戻っていたら一安心です。

これは良いパターンです。 時には、蘇生が失敗する事もあります。 また、すでに★のものもおります。 非常に悲しい気分になる瞬間です。

そんなこんなで、南米アマゾンから飛行機でやってきたプレコ。 しっかり飼ってやりたい物です。