アカリエスピーニョの意味

2009/3/12

アカリエスピーニョマラジョー、ホワイトスポットアカリエスピーニョ、アカリエスピーニョダッタ、その他産地名が付いた様々な「アカリエスピーニョ」が流通しています。 産地名としては、例えばツクルイ、シングー、タパジョスなどが挙げられます。

これら、アカリエスピーニョの共通する特徴としては大型のPseudacanthicusで体表がトゲに覆われている事が挙げられます。

日本で流通しているプレコの多くは「キング」とか「ロイヤル」とか「ルビー」とか「マグナム」などの「意味がわかる」単語や、「パナクエ」や「ペコルティア」などの学名で構成される事が多いです。 それら「意味がわかる」名前と比べると「アカリエスピーニョ」という名前は意味不明です。

昔から、「アカリエスピーニョ」って何だろうか?と疑問に思っていましたが、最近謎が解けました。 「アマゾン河の食物誌 (醍醐麻沙夫)」という本を読んでいたら以下のような文章がありました。

アマゾン河の珍味アカリ(ヨロイナマズの一種)。 水底の藻や苔を食べる。 鮎と同じようにはらわたが特に美味。

アマゾンではプレコの事を「アカリ」と呼んでいるのか、と思ったのですが、言われてみればブラジル政府の各種公式文書にも学名に並んで「通名Acari」と書いてあるものが多いです。

そこで昔疑問に思っていた「アカリエスピーニョ」の語源を連想したのですが、問題は「エスピーニョ」とは何かです。 それっぽいポルトガル語を探して辞典をパラパラと見ていきました。 最初はesという単語とピーニョという単語2つで構成されていると予測してみましたが、それらしきものは発見できませんでした。 でも、恐らくesから始まる単語だろうとあたりをつけてesから始まる単語を探して行くと、「espinho」という単語がありました。 この「espinho」の意味を調べてみると「骨、トゲ」などの意味がある事がわかりました。

もう、そのまんまです。 結局、「アカリエスピーニョ」というのは「トゲトゲプレコ」という意味しか無いだろうと予想できます。 分類というよりも、現地ではある程度大きくてトゲがいっぱいあるプレコを全部「アカリエスピーニョ」と呼んでいるのだろうと推測できます。

ということで、流通している産地名+アカリエスピーニョというのは「○○産のトゲがあるプレコ」という意味ですね。 まあ、見ればわかるという結論ですが。。。

例外?ホワイトテールアカリエスピーニョ

ただ、不思議なのはホワイトテールアカリエスピーニョです。 他の「アカリスピーニョ」はPseudacanthicusですが、ホワイトテールアカリエスピーニョだけはPanaqueです。 しかも、Panaqueというだけあって体表がトゲトゲではありません。 実は何かの間違いで「アカリエスピーニョ」という名前がついているのではないかと疑ってしまいます。

名前を付けた方など、何かご存知な方がいらしたら是非教えて下さい!(笑)

他にも名前の不思議はある

他にもいくつか名前に関して不思議に思っているものがあります。 また、調べてみてわかったら書くかも知れません。